2018年 バックナンバー
腸内細菌プロバイオティクス
プロバイオティクスとは、アンチバイオティクス(抗生物質)に対して提案された用語です。Fuller(1989)により「腸内フローラのバランスを改善することによって宿主の健康に好影響を与える生きた微生物」と定義され、これが現在でも広く受け入れられているのです。プロバイオティクスの候補としては乳酸菌やビフィズス菌が有名ですが、条件を満たすことが科学的に証明された特定の菌株に限り、プロバイオティクスと考えられています。続きを読む
腸内細菌環境を整える
腸には大腸と小腸がありますが、それぞれの働きはまっ たく違います。小腸は食べたものを消化吸収する臓器で あり、一方の大腸は、栄養を吸収したあとの残りカスか ら大便を形成する臓器です。私たち人間の腸内には体 内に棲む細菌のうち約9割が棲みついています。その数 はおよそ100兆~1000兆個、種類は約1,000種類、重さ にして約1kg~2kgと言われています。続きを読む
マイルドな糖質制限
現代では、「糖質オフ」や「糖質ゼロ」の飲食物が溢れています。極めつけは食卓から糖質をできる限り締め出す「糖質制限ダイエット」…。糖質はすっかり嫌われ者のレッテルを貼られてしまっているのです。しかし、ここで改めて考えたいのが、糖質を極端に制限してしまうことで、体に害はないのかという極めて根源的な問題です。糖質の制限方法について考えてみましょう。続きを読む
血糖スパイクをつくらない食べ方
血糖値は常に変動していて、糖尿病と診断されていない人でも食後の血糖値が140mg/dL以上になることは珍しくないです。こうした食後の血糖値の急激な上昇は「血糖値スパイク」と呼ばれ、血管にダメージを与え、動脈硬化や糖尿病の合併症を進めやすくする。放っておくと心筋梗塞や狭心症、脳卒中などの合併症のリスクが上昇するので、注意が必要です。続きを読む
筋肉と脂肪細胞
一般的な脂肪を差す白色脂肪細胞は、中性脂肪を蓄積するタンクです。これに対して褐色脂肪細胞は、近くにある糖質や脂質を内部に取り込んで一度脂肪に置き換えた後、これを分解して熱エネルギーを作り出す働きをします。続きを読む
筋肉とコラーゲン
筋肉ばかりどんどん肥大していけばいいというものではありません。そのパワーを身体の動きに反映させるためには丈夫な腱や靭帯が必要です。筋肉の材料はタンパク質ですが、腱や靭帯の材料は特殊な、らせん構造で構造されているタンパク質のコラーゲンです。通常のタンパク質に比べて柔軟性や弾力性を備えていることが最大の特徴です。続きを読む
筋肉と糖代謝
筋肉を動かすとエネルギー源である血液中の糖、グルコースが筋肉内に取り込まれ、それによって血糖値が下がります。当たり前の話ですが、これは非常に重要なことなのです。筋トレをして筋肉量を増やした人の糖代謝レベルを調べると、その機能がアップすることが既に立証されています。
続きを読む
筋肉と自律神経
筋肥大することによってどうして代謝がアップするのか?その詳しい理由はわかっていません。だだ、筋肉が熱を作り出す際大きな影響を及ぼしているのは自律神経。交感神経が活性化すると、筋肉の熱産生の効率がアップすることが分かっています。続きを読む
筋肉とマイオカイン
マイオカインとは、マイオ(myo、筋肉)+カイン(kein、作動物質)からきています。マイオカインは特定の物質ではなく、筋肉で作られる物質の総称で、筋肉で作られ全身に巡って様々な健康効果を引き出す物質の総称です。現在のところ30種以上のものが発見されています。適切な筋肉作りの運動をすることでマイオカインは分泌され、身体に様々な良い効果をもたらしてくれるのです。続きを読む
筋肉とBDNF
BDNFとは1982年に発見された物質です。日本語に訳すと脳由来神経栄養因子と言い、簡単に言うと頭を賢くする物質です。BDNFのメカニズムはまだ詳しく解明されていないのですが、運動によって筋肉から分泌され、運動することによって脳内で増える。あるいは脳に作用すると言われています。続きを読む
運動の種類について
生活習慣病の予防や筋力・身体機能の維持には必要不可欠な運動。中々身体を動かす機会が無いと感じている方も多いのではないでしょうか?運動には精神的なリラックス効果があるので、少しずつでも長く継続していくことが望ましいです。続きを読む
医食同元 Vol⑩【葉酸】
葉酸というのはビタミンの一種です。水溶性のビタミンB群の中の一種です。名前の通り植物(野菜)に多く含まれています。葉酸には赤血球を合成したりたんぱく質の生成を促進する働きや粘膜を強化したりする働きがあります。続きを読む