高山病予防

高山病の症状

高山病の症状には初期のごく軽いものから次第に悪化して死に至るような非常に重症なものまで様々です。

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● 初期症状

① 頭痛 ・・・ なんとなくいつも頭が痛い、頭を振ると痛い
② 食欲減退、吐き気 ・・・ 食べるとすぐ戻す
③ 不眠 ・・・ 夜寝つけない、熟睡できない
④ 胸部の圧迫感 ・・・ いくら息を吸っても胸がスッキリしない
⑤ 顔や手のむくみ ・・・ まぶたが腫れる、手が握りにくい
⑥ 放屁 ・・・ 気圧の低下で膨満感が強くなり、腸管内にガスが溜まるため

このような症状は個人差もありますが、大体2000メートル前後で現れてきます。これらは高所に行った場合、誰もが避けられない人体の高所反応というべきもので、いわば身体が発した警戒信号です。
初期症状を軽く考えて無理をすることが最も危険です。

● 症状が出てしまったときの対応

決してそれ以上登らない
  身体を休めて酸素状態に身体を慣らすことが必要です。
暖かくして休養
  寒さによる震えは酸素消費量を増すため、保温に努めましょう。
深呼吸をする
  呼吸はどうしても早く浅くなります。意識的に大きく深く呼吸し、酸素を体内に取り入れましょう。

高山病予防薬

高山病の予防にはダイアモックスの服用が効果的です。不眠を改善したり、起床時の頭痛を緩和させるなどの効果もあります。当クリニックで処方可能ですので、お気軽にご相談ください。

● 内服の注意点

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① 登山前日または当日の朝より内服を開始します。
② 1日2回(朝、寝る前)内服します。体重が45kg以下の場合は、半分の量に減らしましょう。※ダイアモックス錠には縦横に割線が入っており、半分または1/4に割ることが可能です
③ 起立時、足底がジンジンしたり、手指の先端を机等に押し付けたときにジンジンする感じがあれば、血液中で薬が最適濃度になっていると言われています。逆に何もしていなくても指先が痺れる場合には、薬の量を半分に減らしましょう。
④ ダイヤモックスは利尿作用(尿の量が多くなる作用)がありますので、水分を十分に補給してください。また血圧を下げる薬を飲んでいる人は血圧が更にさがってしまうことがありますので、内服前に医師に相談してください。