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脈管外来紹介
脈管外来ではどんな疾患を扱うか正確にご存知の方は少ないかもしれません。
簡単にいえば脳と心臓以外の全身の血管とリンパ管の疾患を対象にしています。
人体の構造のうち臓器と臓器をつなぎ、様々な物質の運搬を担うのが脈管です。脈管には動脈、静脈、リンパ管の3種類があり、それぞれの経路に障害を来すこ とで様々な症状が出現します。人体の中で脈管の経路が最も長いのは足であり、人間は直立2足歩行をする動物であることから、足は人体の中枢からは最も遠い 存在でありながら脈管によってつながっています。足の脈管の異常は私たちの生活に直接の障害を及ぼし、場合によっては生命の危機をもたらします。
例えば、動脈は心臓から送り出される血液を各臓器に送り届ける運搬路ですが、ここが詰まることにより、行先の臓器は血液の供給が途絶え壊死などの障害が生 じます。よく知られている病気には心筋梗塞や、脳梗塞などがありますが、下肢の血流障害は歩行困難を生じ、ひどくなると足を失うこと(壊疽と言います)も ある恐ろしい病気です。静脈には心臓に帰っていく血液が流れていますが、ここが血栓(血のかたまり)で詰まることで急激なむくみや、痛みが出現します。深 部静脈血栓症と言い、いわゆるエコノミークラス症候群として知られています。この病気が怖いのは詰まってしまった血栓が心臓を経由して肺の動脈を詰まらせ てしまい突然死の原因となることです。下肢のリンパ管がつまると、むくみが生じますが、このむくみは難治性で対処を誤るとさらに重症化してしまうこともあ ります。脈管は液体を通すパイプのようなものですから上にあげたような詰まりが原因の病気に加え、パイプそのものの劣化によって生ずる、瘤(コブ)や解離 (血管の内側が裂けて剥がれること)などの病気もあります。動脈瘤や、大動脈解離など命を失う可能性のある恐ろしい病気から、静脈瘤のような命の危険は無 いが、不快な症状により生活の質が低下する病気までこちらも様々です。
足の脈管外来はこのような下肢を中心とした脈管疾患を有する患者様に対する専門外来です。足の症状を中心に様々な疾患の診断、治療を行ってまいります。足に関するどんな些細な症状でも結構ですので気になる症状のある方はご受診ください。
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